「大阪で放課後等デイサービスを開業したい。大阪市と府内の他の市では手続きが違うの?」「市町村の意見って何?」――大阪府では、事業所の所在地によって窓口が分かれ、府が窓口のエリアでは市町村の意見の確認が欠かせません。
この記事では、大阪市と大阪府(府所管エリア)の事前協議・申請の流れ、市町村が公表している開設への意見、開業前に確認したい制度の動きを公的資料をもとに整理します。大阪府内で5教室(2026年9月時点)を運営するブロッサムジュニアの視点も交えて解説します。
この記事のポイント
- 大阪市・堺市・中核市はそれぞれの市が窓口。それ以外は大阪府が窓口
- 大阪市・大阪府とも、事前協議は「指定日の3か月前の1日〜月末」にオンラインで行う
- 府所管エリアでは、事前協議の前に市町村の障がい児所管課への連絡が必須
- 児童発達支援の新規開設を制限している市もあり、医療的ケア児・重心児の受入れを求める市が多い
目次
大阪で放課後等デイサービスを開業する前に知っておきたいこと
放課後等デイサービスは、障がいのある就学児に放課後や学校休業日の支援を行う児童福祉法の事業で、開業には所在地の自治体の指定が必要です。全国の月平均利用者数は令和6年度に約37.4万人と制度開始から約7倍に増えた一方、2026年6月からは新規指定の事業所の基本報酬が約1.8%引き下げられています(児童発達支援は約1.2%)。
大阪市と大阪府の手続きの違い
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| 項目 | 大阪市 | 大阪府(府所管エリア) |
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| 窓口 | 福祉局 障がい者施策部 運営指導課 指定・指導グループ | 生活基盤推進課 指定・指導グループ |
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| 事前協議 | 指定月の3か月前の月初〜月末に、大阪市行政オンラインシステムで提出(書面審査) | 指定日の3か月前の1日〜月末に、大阪府行政オンラインシステムで提出 |
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| その後の流れ | 審査後に申請面談を予約。面談は指定月の2か月前の20日頃〜前月10日頃 | 本申請協議書類を郵送。指定日ごとに提出期限と最終締切日あり |
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| 指定日 | 毎月1日(指定時研修の後に指定書を交付) | 毎月1日(放デイは現地確認あり) |
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出典:大阪市「新規指定申請の手続きについて」、大阪府「障がい児通所支援スタートガイド≪事前協議≫」(2026年10月確認)
大阪市|オンラインの事前協議から申請面談へ
大阪市では、児童発達支援と放課後等デイサービスは新規指定申請の前に事前協議が必要です。指定月の3か月前の月初から月末までに、大阪市行政オンラインシステムで事前協議書を提出します(例:10月1日指定なら7月中)。書面審査の後に市から連絡があり、申請面談の日時を予約します。
申請面談は指定月の2か月前の20日頃から前月の10日頃までに行われます。指定月の前月25日頃に指定時研修(原則として管理者が受講)があり、研修後に指定書が交付されて指定となります。
大阪府(府所管エリア)|管理者と児発管は事前協議時に確定が必要
府が窓口のエリアでも、事前協議は指定日の3か月前の1日0時から同月末日までに大阪府行政オンラインシステムで行います。期間外の手続きは却下されます。
- 管理者と児童発達支援管理責任者の資格証・実務経験証明書は、事前協議時に提出が必要(未確定だと受付不備)
- 児童指導員・保育士・運転手は未確定でも手続きできるが、人員配置時間などの予定は決めておく
- 建物は確定している必要がある(賃貸借契約書の写しは本申請協議時でよい)
- 本申請協議は郵送。最終締切日までに補正が終わらないと指定が翌月以降に延期
- 相談はメールまたは電話のみで、来庁・対面相談は受け付けていない
府所管エリアでは「市町村の意見」を必ず確認
大阪府は、児童発達支援・放課後等デイサービスの開設について、各市町村が示す意見(ニーズや意向)を公表しています。新規開設や定員増を予定する場合は、府への事前協議の前に意見を確認し、一覧への掲載の有無にかかわらず、市町村の障がい児所管課へ事業内容の説明などの連絡をすることが必須とされています。
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| 市町村 | 意見の例(令和6年2月時点の公表内容) |
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| 箕面市 | 医療的ケア児の受入れ事業所や不足地域への開設を希望。児童発達支援は新規開設を制限中(上記を除く) |
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| 和泉市 | 児童発達支援は見込量超過のため新規開設を制限(重症心身障がい児を受け入れる事業所は対象外) |
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| 池田市 | 児童発達支援は新規開設を制限(専門療育や保護者支援に力を入れる事業所は対象外) |
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| 茨木市 | 医療的ケア児・重心児・行動障害児の受入れ事業所や、事業所の少ない地域への開設を希望 |
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| 摂津市 | 医療的ケア児の受入れ体制のある事業所、放課後等デイサービスの開設を希望 |
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| 富田林市・藤井寺市 | 新規開設の制限なし(予定なし) |
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出典:大阪府「特定障害児通所支援事業の指定に関する意見等について」。最新の内容は府・各市町村に確認してください。
全体として、医療的ケア児や重症心身障がい児を受け入れられる事業所へのニーズが高い傾向が読み取れます。開設予定地の意見に合った事業計画を立てることが、スムーズな指定と開業後の集客の両方につながります。
大阪府では「どこに開くか」で手続きも需要も大きく変わります。物件を決める前に、所在地の窓口と市町村の意見を確認しておきましょう。
設備基準と物件選びのポイント
放課後等デイサービスの1人あたりの面積は国の基準で一律に決まっておらず、自治体の手引きや運用で判断されます。大阪市・大阪府・堺市・中核市それぞれの手引きで確認しましょう。消防法上の手続きに時間がかかる場合もあるため、物件の用途・規模と消防設備は契約前に確認するのが安全です。
物件選びの全体像は放課後等デイサービス開業の物件選び完全ガイド、設備基準は放課後等デイサービスの設備基準で解説しています。
大阪で開業する前に確認したい制度の動き
2026年6月以降の新規指定は基本報酬が約1.8%引き下げられています。2027年度の報酬改定では、質に応じたメリハリのある報酬体系や地域区分の見直しが議論されています。詳しくは2027年度の報酬改定の解説をご覧ください。
大阪での開業を成功させるポイント
- 所在地の窓口を確認する…大阪市・堺市・中核市か、府所管エリアかで手続きが変わります。
- 管理者と児発管を先に確保する…府所管エリアでは事前協議の時点で確定が必要です。
- 市町村の意見を確認し、連絡する…新規開設を制限している市もあります。
- 地域のニーズに合わせた支援を設計する…医療的ケア児・重心児の受入れや、事業所の少ない地域への出店は歓迎されやすい傾向です。
- 引き下げ後の単価で損益分岐点を計算する…加算に頼りすぎない計画にします。
大阪府内のブロッサムジュニア
ブロッサムジュニアは、大阪府内では大阪市、堺市、茨木市、泉大津市、守口市で5教室を運営しています(2026年9月時点)。地域調査(総量規制やニーズの調査)・物件探索・事前協議の同席・申請書の作成から、開業後のSVによる運営支援まで本部が伴走します。詳しくはブロッサムジュニアのフランチャイズの詳細をご覧ください。
出店エリアの相談も受け付けています
ブロッサムジュニアでは、出店希望の自治体の総量規制やニーズの調査、物件探しから本部が支援します。希望エリアでの開業可否も、無料相談で確認できます。
地域別の開業ガイド
大阪での放課後等デイサービス開業に関するよくある質問
- 大阪で放課後等デイサービスの指定はどこに申請しますか?
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大阪市・堺市・中核市はそれぞれの市が窓口です。それ以外の市町村は大阪府(生活基盤推進課 指定・指導グループ)が窓口です。
- 事前協議はいつ行えばよいですか?
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大阪市・大阪府とも、指定日の3か月前の月(1日〜月末)にオンラインで行います。期間外の手続きは受け付けられません。
- 大阪府の「市町村の意見」とは何ですか?
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児童発達支援・放課後等デイサービスの開設について、各市町村が示すニーズや意向です。府所管エリアで開設する場合は、事前協議の前に確認し、市町村の障がい児所管課へ連絡することが必須とされています。
- 大阪で新規開設が制限されている地域はありますか?
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府の公表資料では、箕面市・和泉市・池田市が児童発達支援の新規開設を制限しています(重心児の受入れなど条件により対象外あり)。最新の状況は府と各市町村に確認してください。
- 大阪府では対面で相談できますか?
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大阪府の障がい児通所支援の指定に関する相談は、メールまたは電話のみで、来庁・対面相談は受け付けていません。
まとめ|大阪では「窓口」と「市町村の意見」を最初に確認
- 大阪市・堺市・中核市は市、それ以外は大阪府が窓口
- 事前協議は指定日の3か月前の月にオンラインで
- 府所管エリアでは市町村の意見の確認と連絡が必須
- 医療的ケア児・重心児の受入れなど、地域のニーズに合った計画が鍵
出典:大阪市「新規指定申請の手続きについて」、大阪府「障がい児通所支援スタートガイド≪事前協議≫」「特定障害児通所支援事業の指定に関する意見等について」、厚生労働省「障害福祉分野の最近の動向」(いずれも2026年10月確認)