拡大を続ける療育市場で新規参入を検討するとき、いちばん大切なのは「その施設が地域で選ばれ続ける根拠」があるかどうかです。運動療育という分かりやすい強みで差別化を図る「S.I.C.KIDS(エスアイシーキッズ)」について、療育の特徴から開業支援の中身、そして加盟前に知っておきたい注意点まで、公表情報をもとに整理します。
「運動特化ってどういうこと?」「未経験でも開業できる?」という疑問に、公式情報ベースでお答えします。
目次
S.I.C.KIDSとは|運動×脳刺激に特化した療育FC
S.I.C.KIDSは、株式会社S.I.C.(名古屋市名東区)が展開する児童発達支援・放課後等デイサービスのフランチャイズです。一般的な「お預かり型・お遊び中心」のデイサービスとは異なり、脳科学・発達生理学に基づく専門特化型の療育を打ち出しているのが特徴です。
同社は2019年から、障がい児通所支援事業の立ち上げ・職員研修・ブランディング・広報・指導プログラム開発などを総合的に支援してきました。まずは基本情報を整理しておきましょう。
S.I.C.KIDS フランチャイズ基本情報
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| 項目 | 内容 |
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| 運営会社 | 株式会社S.I.C.(名古屋市名東区/設立 令和2年2月) |
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| 代表者 | 代表取締役 蟹江誠一 |
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| 業態 | 児童発達支援・放課後等デイサービス(開業支援・運営サポート) |
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| 主な対象 | 0〜18歳(高校卒業まで)の発達に特性のある子ども |
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| 開業実績 | 2022年度8校開所/2023年度12校開所予定(2023年7月時点) |
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| 開業までの期間 | 最短4か月ほど |
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| 公式HP | https://sic-kids.co.jp/kamei/ |
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「専門特化した療育」というコンセプト
S.I.C.KIDSは、障がい名にとらわれず、一人ひとりの得意・不得意を分析したうえで、脳科学や適応行動尺度に基づく個別支援計画を作成します。遊びや運動を通じて小さな成功体験を積み重ね、自己肯定感を育みながら将来の自立につなげていく設計です。
S.I.C.KIDSの療育プログラムの特徴
S.I.C.KIDSの療育は、確立された専門技法と、自社開発のオリジナルトレーニングを組み合わせている点に特徴があります。
- 確立された専門技法をベースに
SST(ソーシャルスキルトレーニング)、ABA(応用行動分析)、TEACCH、感覚統合、ビジョントレーニング、キッズコーチングなど、根拠のある療育技法を基本に据えています。
- オリジナルの「VMCトレーニング」
自分の意志で体を動かすための療育トレーニングとして、S.I.C.が独自に開発したプログラムです。運動と脳への働きかけを組み合わせているのが特徴です。
- 「できる」を増やす環境づくり
遊びや運動の中で成功体験を重ね、自己肯定感を高めることで、将来の自立に向けた土台を育みます。
周辺に「お預かり型」のデイサービスが多いエリアでは、この専門特化型のコンセプトが分かりやすい差別化要素になり得ます。
事業理念と運営方針
オーナーとして加盟するうえで共感しておきたいのが、その理念です。
事業理念
遊びながら脳を刺激し、心と体、そして「生きる力」を育む。将来につながる、ゴールを目指す。
この理念のもと、運営では次の3つを方針として掲げています。
- 個別性の尊重
一人ひとりの特性に合わせた個別支援計画を策定し、画一的ではない丁寧な寄り添いを行います。
- 専門性の追求
独自のメソッドに基づき、最新の知見を取り入れた療育を提供します。
- 地域社会への貢献
子どもとその家族が抱える悩みに、地域の一員として解決のサポートをします。
施設と本部の二重の相談窓口
福祉事業において「信頼」は何よりの財産です。S.I.C.KIDSは、相談体制を整えることで、保護者とオーナーの双方に安心を提供する仕組みを目指しています。
- 施設の相談窓口
日々の療育内容や家庭での悩み、発達に関する相談に、現場できめ細かく対応します。
- 本部のサポート窓口
施設だけでは解決が難しいケースや、サービス全体の質に関わる相談を受け付けます。オーナーにとっては、現場の悩みを一人で抱え込まずに済むリスク管理の支えになります。
送迎サービスについて
保護者の利便性と事業運営の両立という観点から、送迎は利用しやすさを左右する重要な要素です。学校から施設へ、施設から自宅へと安全に送り届ける体制を整えることで、共働き世帯をはじめ支援を必要とする多くの家庭が利用しやすくなります。
送迎の実施範囲や運用は施設ごとの状況によって異なるため、加盟を検討する際は本部に具体的な運用方法を確認しておくとよいでしょう。
S.I.C.KIDSのフランチャイズ開業支援
S.I.C.KIDSは、「専門性」と「運営サポート」をパッケージ化し、未経験からでも挑戦しやすい仕組みを整えています。開業前から開業後まで、本部が幅広く伴走します。
- 分かりやすいコンセプトによる差別化
専門特化型という明確な強みは、周辺の預かり型施設との違いを保護者に説明しやすく、地域での差別化につながります。
- 開業前の実務サポート
物件検索・商圏調査、事業計画作成、指定申請や関連書類の作成支援、人材募集・採用支援、施設レイアウトや改装工事の提案まで幅広く対応します。
- 開業後の運営サポート
国保連請求システムの導入支援や集客プロモーションの提案など、開所後の運営面もフォローします。
- 長期利用を見込める対象年齢
0〜18歳(高校卒業まで)をカバーする支援体系により、長期にわたる利用が期待できます。
開業までの流れ
計画立案からグランドオープンまでは、最短で4か月ほど。大きく次の流れで進みます。
STEP
事業指定の事前相談
行政への指定申請に向けて、事前相談と書類準備を進めます。
STEP
人材募集・改装工事
スタッフの募集と、施設の改装工事・備品什器の準備を並行して進めます。
STEP
スタッフ研修
理念の共有を重視した事前研修で、療育の質をそろえます。
STEP
プレオープン・グランドオープン
内覧会を経て、グランドオープン。開業後も本部がサポートを続けます。
加盟前に知っておきたい注意点
魅力の多いモデルですが、投資判断では注意点も押さえておきましょう。フランチャイズ特有の視点と、2026年に施行された制度変更の2つを解説します。
検討時に確認しておきたいこと
- 費用面は本部資料で確認を
加盟金・ロイヤリティ・開業資金などの具体的な条件は公開情報だけでは把握しづらいため、資料請求のうえ本部に確認しましょう。
- 運動療育に対応できる物件・人材
専門特化型ゆえに、一定の広さの物件やプログラムを担える人材の確保が前提になります。立地と採用の見通しを事前に立てておくことが大切です。
- エリアの競合状況
近隣の同種施設や既存の運動療育系サービスの有無を調べ、商圏調査を踏まえて出店エリアを選びましょう。
【2026年6月施行】新規事業所の基本報酬引き下げ
これから加盟する人がもっとも押さえておくべきなのが、2026年6月に施行された報酬改定です。制度の持続可能性を確保するため、収支差率が高く事業所数が急増している4サービス(放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援B型・グループホームの一部)を対象に、新規指定事業所に限って基本報酬を引き下げる応急的な特例措置が始まりました。
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| サービス | 調整後の基本報酬 | 減額幅の目安 |
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| 放課後等デイサービス | 所定単位数の982/1000 | 約1.8%減 |
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| 児童発達支援 | 所定単位数の988/1000 | 約1.2%減 |
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対象は2026年6月1日以降に新規指定を受ける事業所です。すでに運営している既存事業所は従来どおりの報酬が維持されます。医療的ケア児や重症心身障害児への支援で報酬上の評価を受けている場合など、一定の要件を満たすと適用対象外になる配慮措置も設けられています。
これから加盟する人への影響
新規開業する教室は、この引き下げを織り込んだ初年度の収支計画が必要です。減額幅そのものは経営を揺るがすほど大きくはありませんが、開業時期や加算の取得状況で収支は変わります。あくまで令和8年度限りの措置とされているものの、今後の本改定につながる可能性もあるため、最新の制度動向を本部と確認しながら計画を立てましょう。
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よくある質問
- S.I.C.KIDSは一般的なデイサービスと何が違いますか?
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一般的な「お預かり型・お遊び中心」のデイサービスに対し、S.I.C.KIDSは脳科学・発達生理学に基づく専門特化型の療育を打ち出しています。SSTやABAなどの確立された技法に、自社開発のVMCトレーニングを組み合わせているのが特徴です。
- 福祉が未経験でも開業できますか?
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本部が物件検索・商圏調査から事業計画作成、指定申請、人材採用、スタッフ研修、開業後の運営までを幅広くサポートするため、未経験からでも挑戦しやすい仕組みです。現場の療育は研修を受けたスタッフが担います。
- 開業までどのくらいの期間がかかりますか?
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公式情報によると、計画立案からグランドオープンまで最短で4か月ほどです。事業計画、指定申請、改装工事、スタッフ研修などを経て開業に至ります。
- 対象年齢は何歳からですか?
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0〜18歳(高校卒業まで)の発達に特性のある子どもが対象です。受給者証を交付されている児童が利用でき、手帳の有無は問いません。幅広い年齢をカバーすることで、長期的な利用が見込めます。
- 2026年の報酬改定は加盟にどう影響しますか?
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2026年6月以降に新規指定を受ける事業所は、基本報酬が引き下げられます。放課後等デイサービスは約1.8%減、児童発達支援は約1.2%減です。既存事業所は対象外で、医療的ケア児などへの支援では適用外となる配慮措置もあります。新規開業する場合は、この点を織り込んだ収支計画が必要です。
まとめ
S.I.C.KIDSは、運動と脳への働きかけを軸にした専門特化型の療育で、周辺の預かり型施設との差別化を狙えるフランチャイズです。物件選定から指定申請、採用、開業後の運営まで本部が幅広くサポートするため、未経験からでも挑戦しやすい点が魅力といえます。
一方で、2026年6月からは新規指定事業所の基本報酬が引き下げられました。これから開業するなら、この改定を織り込んだ収支計画が欠かせません。加盟金やロイヤリティなどの費用条件は本部資料で確認し、自分の検討エリアに合わせた商圏調査と収支シミュレーションを依頼するところから始めるのが堅実です。
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