目次
放課後等デイサービスのフランチャイズを選ぶ前に知っておくべき業界動向
放課後等デイサービス(以下、放デイ)のフランチャイズ加盟を検討する際、単なるブランドの知名度や初期費用の多寡だけで判断することは極めて危険です。この事業は「障害者総合支援法」に基づく公的事業であり、国の政策や法改正、そして社会構造の変化が経営の根幹に直結するからです。現在、放デイ業界は「拡大期」から「質的転換期」へと移行しており、市場のマクロ環境を正確に把握することが、長期的な事業継続の第一歩となります。
需要が伸び続ける理由と市場拡大の背景
放課後等デイサービスの市場規模は、制度開始以来、一貫して拡大基調にあります。こども家庭庁等の公表データによれば、放課後等デイサービスの事業所数は令和元年度の14,465か所から、令和4年度には19,835か所へと急増しています1。この背景には、以下の3つの社会構造的な要因が存在します。
- 発達障害の認知拡大と診断技術の向上かつては見過ごされてきた児童が、早期に発達障害(ASD、ADHD、LD等)の診断を受けるようになり、療育ニーズが顕在化しました。
- 共働き世帯の増加と「小1の壁」一般的な学童保育では対応が難しい障害児の「預かり機能」と、保護者の就労を支える「レスパイト(休息)ケア」としての需要が底堅く存在します。
- 法制度による利用対象の拡大障害者手帳を持たない児童でも、医師の意見書等があれば利用可能となり、潜在的な利用層が掘り起こされています。
児童発達支援との違いとそれぞれの役割
放課後等デイサービスと児童発達支援(児発)は、ターゲットや役割が異なります。多くのフランチャイズ本部が推奨する「多機能型(併設)」のメリットを理解するために、両者の違いを整理しました。
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| 項目 | 放課後等デイサービス | 児童発達支援 |
| 対象年齢 | 就学児童(6歳〜18歳) | 未就学児(0歳〜6歳) |
|---|
| 主な利用時間 | 平日:放課後(14時〜17時頃) 休日:午前〜夕方 | 平日・休日:午前中〜午後 |
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| 役割 | 生活能力向上、学習支援、社会交流、居場所づくり | 日常動作の習得、集団適応訓練(早期療育) |
|---|
| 経営的特徴 | 稼働時間が午後に集中。 送迎がほぼ必須。 | 午前中から稼働可能。 就学後の放デイへの接続(LTV向上)が可能。 |
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FC選びの際は、放デイ単体だけでなく、児発との併設ノウハウを持っているかを確認することが、稼働率の平準化と経営安定の鍵となります。
今後の制度改定と事業リスクへの向き合い方
2024年(令和6年)度の法改正により、放課後等デイサービスは以下の2類型に整理されました2。これにより「ただ預かるだけ」の事業所は淘汰される時代に入っています。
- 総合支援型「自立支援」「創作活動」「地域交流」「余暇提供」の4つをすべて実施し、総合的な支援を行う形態。
- 特定プログラム特化型理学療法や特定の専門領域に特化した支援を行う形態。
さらに、支援プログラムが「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のいずれに関連しているかを公表することが義務化されました3。
事業リスクを回避するためには、こうした法改正情報をいち早くキャッチし、現場オペレーションに落とし込める「法務サポートの強い本部」を選ぶことが最優先事項です。
多くの参入者が「市場が伸びているから安心」と考えがちですが、実は2024年には倒産件数が過去最多を記録しています。その原因の多くは「コンプライアンス違反」や「質の低い療育による利用者離れ」です。
国は「しっかりとした療育を行う事業所」には高い報酬を支払い、「ただ預かるだけの事業所」には厳しい態度を示しています。つまり、「行政が求めているルール(5領域など)を正しく理解し、愚直に実行できる本部」を選べば、これほど安定し、かつ感謝される事業はありません。
放課後等デイサービスのフランチャイズがおすすめされる理由
福祉事業未経験者がフランチャイズ(FC)加盟を選択すべき理由は、参入障壁をクリアするための合理的な解決策がパッケージ化されているからです。
実績ある運営ノウハウを短期間で習得できる
- 療育プログラムの標準化
未経験者でも一定の質を担保できるマニュアルや研修制度が整備されています。
- 請求業務(レセプト)の支援
売上の9割を占める国保連への請求業務を、専用ソフトや代行サービスでサポートし、返戻リスクを低減します。
融資が通りやすい「信頼」という大きな武器
金融機関は「事業の再現性」を重視します。
- 「既存店が平均◯ヶ月で黒字化している」という統計データ。
- 本部が作成支援する精度の高い事業計画書。これらは、個人の未経験者が作成した計画書よりも圧倒的な信用力を持ち、融資承認の確度を高めます。
集客・採用・加算対応までトータルでサポートが得られる
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| 課題 | フランチャイズのメリット |
| 集客 | 公式サイトや、行政・学校への営業ツール(パンフレット等)の提供。 |
|---|
| 採用 | 全国規模の求人媒体活用、本部による人材紹介や派遣制度の利用が可能。 |
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| 収益 | 複雑な「加算」の取得要件(人員配置など)を本部が指南し、取りこぼしを防ぐ。 |
|---|
未経験の方が最も苦労されるのが「採用」と「実地指導(監査)対応」です。
特に採用に関しては、有資格者の争奪戦が激化しています。「看板(ブランド力)」がない個人の事業所には、なかなか人が集まりません。本部が持つ求人ネットワークを使えることは、それだけで数百万の価値があります。
また、行政の実地指導で「返金命令」が出ると、一発で経営危機に陥ります。私たちが「赤字撤退ゼロ」を維持できているのは、売上支援だけでなく、この「守りのサポート(法令順守)」を徹底しているからだと自負しています。
放課後等デイサービスのフランチャイズ選びで失敗しないためのポイント
以下の「5つのチェックリスト」を用いて、候補となるフランチャイズ本部を比較検討してください。
- 理念の合致…本部の療育方針(運動重視、学習重視など)は、自分の価値観と合っているか?
- サポート体制…SV(スーパーバイザー)は定期的に訪問してくれるか? 現場への具体的指導はあるか?
- 総支出の把握…加盟金だけでなく、ロイヤリティ、システム料、研修費を含めた5年間のトータルコストは適正か?
- 現実的な収支…稼働率60〜70%でも利益が出るモデルか? 人件費率は適正(50%以上)に見積もられているか?
- 撤退実績…過去の撤退数とその理由(人員基準違反、採用難など)を包み隠さず開示してくれるか?
表面的な「加盟金の安さ」や「利回りの良さ」だけに目を奪われないでください。安く開業できても、半年でスタッフが辞めて運営できなくなっては元も子もありません。
ポイントは「本部がリスクを共有しているか」です。直営店を持たず、ノウハウだけを売る「売り切り型」の本部よりも、自らも直営店で汗をかき、最新の成功・失敗事例を共有してくれる「伴走型」の本部を選ぶことが、成功への近道です。
【厳選】放課後等デイサービスのおすすめフランチャイズ3選
特徴の異なるおすすめ3社の比較表です。
| ブランド名 | ブロッサムジュニア | こぱんはうすさくら | きっずあいらんど |
| 強み | 赤字撤退ゼロの実績 オーダーメイド療育 | 児発・放デイ併設の標準化 大手ならではの安定感 | 運動療育への特化 明確な差別化コンテンツ |
|---|
| 対象 | 質重視・長期安定を目指す人 | スケールメリットを活かしたい人 | スポーツ経験を活かしたい人 |
|---|
| 主な特徴 | 徹底したコンプライアンスと個別の支援計画 | 柔軟なプラン選択(加盟金0円〜) | 36種類の運動プログラムとABA |
|---|
ブロッサムジュニア|赤字撤退ゼロの圧倒的実績と“オーダーメイド療育”
業界内でも稀有な「赤字撤退ゼロ」を誇ります。画一的なプログラムではなく、児童一人ひとりに合わせた「オーダーメイド療育」を提供することで、保護者からの信頼が厚く、口コミでの集客が安定しています。安易な拡大よりも質を重視する本部姿勢が、結果としてオーナーのリスク低減につながっています。
こぱんはうすさくら|2サービス併設で長期安定を見込めるモデル
「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」の併設を基本とし、未就学児から高校生まで長く通える環境を構築しています。加盟金0円プランやロイヤリティの選択制など、オーナーの資金状況に合わせた開業が可能です。
きっずあいらんど|多様なニーズに対応できる柔軟な運営スタイル
「運動療育」を軸に、マットや鉄棒など具体的なプログラムを用意しています。活発な児童や体力作りを望む保護者に訴求しやすく、競合との差別化が容易です。ロイヤリティの定額制プランなど、収益を残しやすい仕組みも魅力です。
気になる本部があったら、必ず「実際の教室」を見学させてもらうことをお勧めします。
パンフレットの数字は綺麗に作れますが、現場の空気は嘘をつきません。子どもたちが楽しそうにしているか、スタッフが生き生きと働いているか。その光景こそが、あなたがオーナーになった時に手に入れる未来です。私たちブロッサムジュニアも見学は大歓迎です。
放課後等デイサービスの主要フランチャイズ本部一覧
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| ブランド名 | 加盟金(目安) | ロイヤリティ | 特徴 |
| ウィズ・ユー | 200万円 | 2.5万円+3% | ロイヤリティが低く、運営の自由度が高い。 |
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| シュウエール | 220万円 | 4% | 学習塾のノウハウを活かした学習支援特化型。 |
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| ドレミファソライズ | 220万円 | 11万円(固定)等 | サッカー療育。男児の集客に圧倒的な強み。 |
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| こどもプラス | 650〜950万円 | 10% | 脳科学に基づいた「柳沢運動プログラム」導入。 |
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| Granny | 499万円 | 10万円(固定) | 重症心身障害児特化。高単価・低競合モデル。 |
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| YCCもこもこ | 330万円 | 11万円(固定) | 個別療育型。小規模ドミナント展開に強み。 |
|---|
| だるまキッズ | 150万円 | 4万円+5% | 低資金での開業が可能。 |
|---|
1. ブロッサムジュニア
【Aプラン】
- 加盟金:0円
- 開校サポート費:50万円(55万円税込)
- ロイヤリティ:売上の8%(軽減措置あり)
【Bプラン】
- 加盟金:250万円(275万円税込)
- 開校サポート費:50万円(55万円税込)
- ロイヤリティ:売上の5%(軽減措置あり)
メリット
- 加盟金0円プランあり – 初期投資を大幅に抑えられる
- オーダーメイド型療育 – プログラムに縛られない柔軟な支援が可能
- 児童発達支援+放課後等デイサービス併設 – 売上の最大化
- 手厚い開業サポート – 物件探し、行政手続き、人材採用まで一貫支援
- 福祉未経験者OK – 業界未経験でも安心の支援体制
- 長期利用見込める – 6歳~18歳まで対応
- 定員10名の小規模から開始可能
- 子ども一人ひとりに応じた個別支援を重視
- 本部が申請書類作成や面接同行まで支援
2. こぱんはうすさくら
【プランA】
- 加盟金:0円
- 開業サポート費:55万円(税込)
- ロイヤリティ:売上の8%
【プランB】
- 加盟金:275万円(税込)
- 開業サポート費:55万円(税込)
- ロイヤリティ:売上の5%
初期費用目安
- プランA:約750万円
- プランB:約1,000万円
メリット
- 定員20名で高収益 – 一般的な定員10名の2倍の売上が可能
- 複合施設運営 – 児童発達支援+放課後等デイサービス
- 充実の研修制度 – 児童福祉業界の概要から営業戦略まで学べる
- SVによる定期訪問 – 開業後もきめ細やかなサポート
- 多店舗展開実績 – 5割以上のオーナーが多店舗運営
- 年収実績 – 1,500万円~1,960万円の実績あり
- 幼児から小学生まで継続利用可能
- 国の後押しにより高単価報酬
- 集客サポート(営業同行あり)
3. きっずあいらんど
【プランA】
- 加盟金:0円
- サポート金:48万円
- ロイヤリティ:売上の7%
【プランB】
- 加盟金:150万円(190万円)
- サポート金:48万円
- ロイヤリティ:売上の5%(または固定月額19万円~23万円)
メリット
- ロイヤリティが定額制も選択可能 – 収益予測が立てやすい
- 売上に連動しない固定費 – 加盟店の負担を軽減
- SVによる繊細なサポート – お子様対応のアドバイスまで
- 児童発達支援に特化
- ロイヤリティが定額または変動から選択可能
4. ウィズ・ユー
加盟費用
- 加盟金: 200万円
- 開業準備料: 60万円
- 物件取得費: 約150万円
- ロイヤリティ: 月25,000円+売上の3%
初期費用目安: 約850万円~
メリット
- 脳科学に基づく療育プログラム – 専門性の高い支援
- 21年のFC実績 – グループ全体で270店舗展開
- ロイヤリティが低め – 固定費が抑えられる
- 人材採用サポート充実 – 求人掲載から面接対応まで本部が支援
- 複合カフェや高齢者デイサービスのノウハウ活用
- 児童発達支援・放課後等デイサービス複合型
- 有信アクロス株式会社の安定基盤
5. シュウエール
加盟費用
- 加盟金: 220万円(売上の3%ずつ分割払い可能)
- 開所当初のサポート料: 66万円
- テナント契約費: 88万円~198万円
- 内装費: 11万円~220万円
- 備品費: 33万円
- ロイヤリティ: 売上の3.5%
初期費用目安: 約693万円~1,177万円
メリット
- 加盟金分割払い可能 – 初期負担を軽減
- ロイヤリティが低い – 3.5%は業界最低水準
- 学習支援に特化 – 差別化しやすい
- 比較的低コスト開業 – 初期投資を抑えられる
- 学習塾の運営者が参入しやすいモデル
- 地域密着型の運営
6. ドレミファソライズ
加盟費用
- 加盟金: 220万円(242万円~330万円税込)
- 保証金: 22万円(税込)
- 研修費: 22万円(税込)
- システム使用料: 月33,000円(税込)
- ロイヤリティ: 月11万円(税込)※オープン後3カ月は0円
初期費用目安: 約640万円~
メリット
- オープン後3カ月ロイヤリティ無料 – 立ち上げ期の負担軽減
- 固定ロイヤリティ – 売上に関わらず定額で予測しやすい
- サポート体制で費用変動 – ニーズに応じた選択可能
- 株式会社UQホールディングスが運営
- 音楽療育を取り入れたプログラム
7. こどもプラス
加盟費用
- 加盟金: 1店舗目330万円(税込)/ 2店舗目以降110万円(税込)
- ロイヤリティ: 売上の10%(税別)
初期費用目安: 約650万円~950万円
メリット
- 運動療育プログラム – 柳澤運動プログラムを基にした独自メソッド
- 2店舗目以降の加盟金優遇 – 多店舗展開しやすい
- テナント選びから経営戦略まで支援 – トータルサポート
- 無料の開業支援 – 研修費・許認可支援・商標使用料込み
- 全国展開の実績
- 運動に特化した療育プログラム
- 放課後等デイサービス+児童発達支援の複合型
8. Granny(グラニー)
加盟費用
- 加盟金: 300万円~330万円
- 開業前研修費: 55万円
- 看板・設備・備品: 約47万円
- ロイヤリティ: 月11万円(税込)※固定
初期費用目安: 約499万円~800万円
メリット
- 重症心身障害児に特化 – 競合が少なく差別化明確
- 定員5名の超小規模 – 少ない人員・小さな物件で開業可能
- 稼働率50%で黒字化 – 収益化が早い
- 固定ロイヤリティ – 売上変動の影響を受けにくい
- 専門スタッフ配置 – 看護師・保育士・理学療法士・児童発達支援管理責任者
- 医療的ケア対応 – 他施設では受け入れが難しい重心児を支援
- 最短3カ月で開業 – スピーディな立ち上げ
- 株式会社Grannyが運営
- 福祉車両による送迎サービス
- 理学療法士による個別リハビリプログラム
- 課外活動の実施
9. YCCもこもこ
加盟費用
- 加盟金: 150万円(情報により変動あり)
- ロイヤリティ: 売上の3.5%
初期費用目安: 要問い合わせ
メリット
- 学習支援特化型 – 「一人でも多くの子供に支援の手を届ける」理念
- ロイヤリティが低め – 3.5%は業界内でも低水準
- 臨床心理士・特別支援教育経験者採用 – 専門性の高いスタッフ
- 学習支援に重点を置いた療育
- 社会貢献性の高い事業モデル
10. だるまキッズ
加盟費用
- 加盟金: 150万円
- ロイヤリティ: 基本4万円+売上の5%(月額)
初期費用目安: 約350万円~
内訳
- 不動産契約:72万円
- 改修・リフォーム:50万円
- 保険:3万円
- 電話・ネット:2.5万円
- 送迎車両:2.5万円
- 求人広告:5万円
- 事業所内備品:30万円
- 看板:10万円
- 商標物:10万円
- 衛生用品等:10万円
- 事務用品:5万円
メリット
- 重症心身障害児に特化 – ニッチ市場で競合少ない
- 定員5名の小規模 – 初期投資を抑えられる
- 比較的低い初期費用 – 約350万円から開業可能
- 小さな物件で開業可能 – 民家や空きテナント利用
- 介護事業者の転換に最適 – 既存の知識・経験を活かせる
- 公費による安定収益 – 売上の大部分が公費
- 株式会社オグラコーポレーション運営
- 前橋市発のパイオニア
- 小規模デイサービスからの事業転換サポート
選び方のポイント
初期投資を抑えたい場合
- だるまキッズ(350万円~)
- Granny(499万円~)
- シュウエール(693万円~)
- ブロッサムジュニアAプラン(加盟金0円)
- こぱんはうすさくらプランA(加盟金0円)
ロイヤリティを抑えたい場合
- ウィズ・ユー(月2.5万円+3%)
- シュウエール(3.5%)
- YCCもこもこ(3.5%)
- こぱんはうすさくらBプラン(5%)
高収益を目指す場合
- こぱんはうすさくら(定員20名、年収1,500万円~実績)
- ブロッサムジュニア(定員10名、柔軟な運営)
専門性・差別化重視
- Granny(重症心身障害児特化)
- だるまキッズ(重症心身障害児特化)
- ウィズ・ユー(脳科学療育)
- こどもプラス(運動療育)
福祉未経験者向け
- ブロッサムジュニア(手厚いサポート)
- こぱんはうすさくら(充実の研修)
- Granny(最短3カ月開業)
総合評価
各フランチャイズには明確な特徴があり、開業者の状況や目指す方向性によって最適な選択肢が変わります。
- 安定志向
こぱんはうすさくら、ブロッサムジュニア
- 差別化志向
Granny、だるまキッズ(重心児特化)
- 低コスト志向
だるまキッズ、シュウエール
- 高収益志向
こぱんはうすさくら(定員20名)
- 専門性志向
ウィズ・ユー、こどもプラス
必ず複数社の説明会に参加し、実際の事業所を見学してから判断することをお勧めします。
放課後等デイサービスの収益モデルと開業費用
開業時に必要な初期投資の内訳(定員10名規模の目安)
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| 項目 | 金額目安 | 内容・備考 |
| 物件取得費 | 150〜300万円 | 敷金・礼金・仲介手数料。 |
|---|
| 内装・設備工事 | 200〜400万円 | バリアフリー化、消防設備、静養室など。 |
|---|
| 加盟金・研修費 | 200〜500万円 | 本部により異なる。 |
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| 求人・広告宣伝 | 100〜200万円 | 人材紹介や求人媒体費。 |
|---|
| 什器・備品・車両 | 100〜150万円 | PC、療育用具、送迎車。 |
|---|
| 運転資金 | 400〜600万円 | 重要: 入金サイトが2ヶ月後のため、最低3〜4ヶ月分が必要。 |
|---|
| 合計 | 1,200〜2,200万円 | 自己資金300〜500万円+融資が一般的。 |
|---|
月商・利益シミュレーション
モデル…定員10名、稼働率90%、平日22日営業
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| 項目 | 金額目安 |
| 売上高 | 250万〜350万円 |
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| 人件費 | 120万〜150万円 |
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| 地代家賃 | 15万〜30万円 |
|---|
| ロイヤリティ他 | 10万〜20万円 |
|---|
| 営業利益 | 50万〜100万円 |
|---|
放デイは「客単価」が非常に高いビジネスです。学習塾の月謝が3万円程度なのに対し、放デイは公費を合わせると利用者1人あたり月10数万円〜20万円の売上になります。定員10名の小規模施設でも、月商350万円、利益100万円以上を目指せるのはこのためです。
フランチャイズ開業と独立開業の違い
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| 比較項目 | フランチャイズ (FC) | 独立開業 |
| 未経験での難易度 | 低い(ノウハウ提供あり) | 高い(全て自力で構築) |
|---|
| 開業準備期間 | 短い(半年〜) | 長い(1年〜) |
|---|
| 資金調達(融資) | 有利(本部の信用力) | 不利(個人の信用のみ) |
|---|
| 自由度 | 制限あり(本部ルール) | 高い(自由に決定可) |
|---|
| 収益性 | ロイヤリティ分下がる | 全て自分の利益 |
|---|
| リスク管理 | 強い(法改正対応など) | 弱い(情報収集も自力) |
|---|
自分に合う開業スタイルを選ぶためのチェックリスト
- 福祉業界の経験がない → FC推奨
- 独自の療育メソッドを持っていない → FC推奨
- 資金調達に不安がある → FC推奨
- 絶対に自分のやり方で運営したい → 独立推奨
- ロイヤリティを払いたくない → 独立推奨
「ロイヤリティがもったいない」と感じる気持ちはよく分かります。しかし、法改正のたびに全ての書類や運営ルールを自力で修正し、スタッフを教育し直す労力とリスクを想像してみてください。
私たち本部は、その「面倒で難しい部分」を一手に引き受けます。オーナー様には、現場で子どもたちと向き合うことや、スタッフが働きやすい環境を作ることに専念していただきたい。そのための「安心料」として考えていただければ、決して高くはないはずです。
放課後等デイサービスのフランチャイズ開業までの流れ
- 資料請求・説明会参加複数の本部を比較し、理念や担当者の相性を確認します。
- 加盟審査・市場調査出店エリアの競合調査を行い、事業計画書を作成して融資の事前相談へ。
- 物件選定・人材採用要件を満たす物件の契約と、児童発達支援管理責任者(児発管)の確保。
- 研修・開業準備内装工事、備品搬入、オーナーおよびスタッフ研修の実施。
- 指定申請・行政手続き都道府県へ申請書類を提出(通常、開業の2ヶ月前締切)。
- 開校・運営開始内覧会や体験会で利用者を集め、サービス開始。本部SVの支援開始。
全ての工程の中で最も重要なのは「人材採用(特に児発管)」のタイミングです。物件が決まっても、有資格者がいなければ指定申請が出せず、家賃だけが発生する事態になりかねません。
良い本部は、物件探しの段階から並行して採用活動のサポートを開始します。「いつ、どの媒体に、どんな求人を出すべきか」を戦略的にアドバイスできる本部を選んでください。
放課後等デイサービスのフランチャイズに関するよくある質問
- 本当に未経験でも開業できますか?
-
可能です。オーナーの役割は「経営」と「環境整備」です。療育実務は有資格者のスタッフが行います。
- 撤退リスクはどの程度ありますか?
-
一般的なビジネスより低いですが、「人員基準違反」や「法令違反」による指定取り消しが主なリスクです。コンプライアンス重視のFC選びが重要です。
- どの地域でも開業できますか?
-
一部自治体では「総量規制」がかかっています。必ず事前に本部や行政に確認が必要です。
- 人材採用が難しい場合は?
-
給与設定や労働環境の整備が重要です。本部の人材紹介や派遣サポートを活用できるFCを選ぶのが賢明です。
放課後等デイサービスは、社会貢献性が高く、安定した収益が見込める事業ですが、法改正への対応や人材確保など専門的な経営判断が求められます。
- リスクを極限まで減らしたいならブロッサムジュニア(赤字撤退ゼロの実績と手厚い支援)
- 事業拡大を目指すならこぱんはうすさくら(児発・放デイ併設のスケールメリット)
- 特徴ある療育をするならきっずあいらんど(運動療育という明確な強み)
まずは気になった本部の資料を請求し、「理念」「実利」「現場」の3つの視点で比較検討を進めてください。特に、実際の教室を見学し、子どもたちの表情を見ることが、間違いのない本部選びの決定打となります。
放課後等デイサービスは、単なる投資案件ではありません。「地域の子どもたちを育てるインフラ」を作る仕事です。
大変なこともありますが、保護者の方から「ここがあってよかった」と涙ながらに感謝される瞬間は、何物にも代えがたい喜びがあります。
正しい本部を選び、正しい運営を行えば、収益は後から必ずついてきます。私たちと一緒に、子どもたちの未来を支える事業に挑戦してみませんか?