重症心身障害児を対象とした放課後等デイサービスは、一般的な放課後等デイと比べて事業者の数が少なく、専門的な支援が求められます。群馬県前橋市に本部を置く「だるまキッズ」は、定員5名の小規模施設で医療的ケアやリハビリを提供する先駆的なブランドです。本稿では、制度の概要、だるまキッズの療育の特徴、開業準備の流れ、フランチャイズプランなどを整理します。
目次
制度と収益構造を理解する
放課後等デイサービスは児童福祉法に基づく通所支援施設であり、利用者負担は全体の1割、残り9割は自治体が公費で負担します。世帯所得に応じた月額負担上限額が決められており、非課税世帯では無料、住民税課税世帯は月4,600円程度、高額所得世帯でも月3万7,200円程度で利用できます。この仕組みは利用回数に制限がなく、事業者にとって未回収リスクが低い安定した収益モデルとなります。
公的支援と長期的な利用
放課後等デイサービスは、障害のある子どもの最善の利益を保障し、共生社会の実現を後方支援する役割を担っています。小学校から高校まで利用できるため、利用期間は最長12年と長く、月額上限制度により利用者が継続しやすい環境が整っています。公費9割負担という制度を理解し、適切な加算や報酬の仕組みを把握することが、安定した経営の第一歩です。
だるまキッズの療育の魅力
だるまキッズは、重症心身障害児を対象に、家庭と学校以外の「もうひとつの家族」としての役割を果たすことを理念としています。子どもの感情を大切にし、興味のある活動を通じて積極性を伸ばす取り組みが特徴です。
個々の興味に寄り添うセカンドファミリー
運営方針では、「セカンドファミリー」として子どもの感情に寄り添い、興味を引き出すことを掲げています。外出や音楽・映画鑑賞、外食など、様々な活動を積極的に行い、活動の幅を広げることで笑顔の瞬間を増やすことを目指しています。例えば、車椅子でも少し歩ける子どもは公園で歩行訓練を行い、寝たきりの児童にはタンバリンを持たせて音楽に合わせて演奏させるなど、一人ひとりの状態に合わせた活動を提供しています。
医療的ケアと個別リハビリの融合
重症心身障害児を受け入れる施設が少ない現状で、だるまキッズは理学療法士が考案した個別リハビリと看護師による医療ケアを組み合わせています。小規模定員5名のため、一人ひとりに目が行き届き、医療的ケアが必要な子どもでも安心して過ごせる環境が整っています。また、リハビリを兼ねた外出レクリエーションを行うことで社会性を養い、利用児童の社会参加意欲を高めています。
開業準備で押さえるべき手続き
だるまキッズの開業に際しては、指定申請をはじめとした行政手続きの準備が必要です。以下は一般的な開業準備の流れです。
指定申請から開設までのステップ
- 資料請求と説明会参加
本部に問い合わせ、事業説明や見学会に参加して理念や運営方針を理解します。
- 事前相談と資金計画
個別面談で資金計画や運営の流れを確認し、加盟の意思決定をします。事業計画書や収支シミュレーションもこの段階で作成します。
- 物件選定と改修
定員5名の小規模施設のため、民家や小規模テナントを改修して開設できます。物件の賃貸契約、改修工事、消防法対応などを進めます。
- スタッフ採用と申請書類準備
看護師や理学療法士、児童指導員など必要なスタッフを採用し、人員配置基準を満たします。自治体の指定申請書類を作成し、審査に備えます。
- 研修とオープニング準備
本部による研修を受講し、利用者募集の広告や地域挨拶を行います。申請が受理されれば指定日から営業開始です。
プランと支援体制
だるまキッズのフランチャイズパッケージは、定員5名の小規模施設を前提としているため、初期投資を抑えられるのが特徴です。公開されているモデルケースでは、加盟金150万円、ロイヤリティは月額4万円+売上高の5%で、初期費用は不動産契約や改修費、備品購入などを含め約350万円とされています。施設が小規模な分、物件取得や改修費が安く、多店舗展開も視野に入れることができます。
本部のサポート内容
- 事業説明と見学会
加盟検討者向けに事業説明会や現場見学を実施し、理念や運営方法を丁寧に説明します。
- 物件選定・指定申請支援
不動産物件の選定から人員配置まで、開設に必要な要件を本部がアドバイスし、行政への指定申請書類作成をサポートします。
- 人材採用・研修
看護師や療育スタッフの採用支援、研修プログラムの提供により、専門職の確保と育成をバックアップします。
- 運営・経営サポート
開設後は利用者募集や広報活動の支援、経営相談、加算取得の指導など継続的なサポートを提供します。