福祉分野への参入を検討するうえで、まず押さえておきたいのが市場規模と成長率です。障害児通所支援(放課後等デイサービス・児童発達支援)は、過去10年で利用児童数・事業所数・市場規模のすべてが大きく拡大した成長分野です。発達支援へのニーズの高まりを背景に、いまも右肩上がりの成長を続けています。
この記事では、障害児通所支援の市場規模を、総費用額・事業所数・利用児童数という3つの指標の推移から解説します。さらに、成長の背景や今後の市場予測、参入チャンスについても、赤字撤退ゼロ・全国76拠点超の実績を持つブロッサムグループが、公的データをもとに整理しました。
目次
障害児通所支援とは|放デイと児発の基礎知識
市場規模のデータを見る前に、まず「障害児通所支援」が何を指すのか、その種類と市場を測る指標を整理しておきましょう。
障害児通所支援の種類(放デイ・児発など)
障害児通所支援とは、障害のある子どもが通所して発達支援を受けるサービスの総称です。児童福祉法に基づいて提供され、主に次の種類があります。
- 放課後等デイサービス(放デイ)…就学児(小学生〜高校生)が放課後や休日に通う
- 児童発達支援(児発)…未就学児が通い、発達支援を受ける
- 保育所等訪問支援…保育所などを訪問して支援を行う
- 居宅訪問型児童発達支援…外出が困難な児童の自宅を訪問して支援する
このなかでも市場の中心を占めるのが、放課後等デイサービスと児童発達支援です。両者は対象年齢が異なるだけで支援の連続性が高く、同じ施設で一体的に提供する「多機能型」として運営されるケースも増えています。
市場規模を見る3つの指標
障害児通所支援の市場規模は、主に次の3つの指標で捉えられます。これらを合わせて見ることで、市場の実態と成長性が立体的に分かります。
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| 指標 | 意味 |
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| 総費用額 | 国・自治体から事業所に支払われる報酬(給付費)の合計。市場規模そのものを表す |
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| 利用児童数 | サービスを利用する子どもの数。需要の大きさを示す |
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| 事業所数 | サービスを提供する事業所の数。供給の規模を示す |
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市場規模を見るときは、1つの指標だけでなく3つをセットで見るのがコツです。利用児童数(需要)と事業所数(供給)、そして総費用額(市場規模)。この3つの伸びを照らし合わせることで、市場が健全に成長しているのか、供給過多になっていないかが読み取れます。
【データで見る】障害児通所支援の市場規模
ここからは、公的データをもとに障害児通所支援の市場規模を具体的な数字で見ていきます。いずれの指標も、過去10年で力強い成長を示しています。
総費用額(市場規模)の推移
総費用額とは、障害児通所支援に対して国や自治体から支払われる報酬(給付費)の合計で、市場規模そのものを表します。放課後等デイサービスと児童発達支援を合わせた費用額は、近年5,000億円規模にまで拡大しています。
放課後等デイサービス単体の総費用額は、2012年度の約476億円から年々増加を続けてきました。障害福祉サービス全体の予算もこの10年で2倍以上に増えており、なかでも障害児サービスの伸びは際立っています。直近でも、障害児サービスの費用額の伸び率は障害者サービスを上回るペースで推移しています。
利用児童数の推移(放デイ5.7倍・児発3.2倍)
利用児童数は、市場の需要の大きさを示す指標です。障害児通所支援全体の利用児童数は、令和4年度(2022年度)時点で約45.7万人にのぼります。内訳を見ると、それぞれの成長率の高さがよく分かります。
- 放課後等デイサービス…約53,600人(2012年度)→約306,700人(2022年度)で約5.7倍
- 児童発達支援…約15.1万人(2022年度)で、2012年度比約3.2倍
わずか10年でこれだけの伸びを示す市場は、他の業界を見渡してもそう多くありません。発達支援を必要とする子どもが増え、サービスの認知が広がったことが、この急成長を支えています。
事業所数の推移(放デイ6.7倍)
事業所数は、市場の供給規模を示す指標です。放課後等デイサービスの請求事業所数は、2012年度の約2,900か所から2022年度の約19,300か所へと約6.7倍に拡大しました。利用児童数の伸び(5.7倍)を上回るペースで事業所が増えており、参入が活発な市場であることが分かります。
事業所数の伸びが利用児童数を上回っているという事実は、市場の拡大とともに競争も激しくなっていることを意味します。後述するように、これからの参入では「どのエリアで開業するか」の見極めがいっそう重要になります。
【まとめ表】3指標の成長データ
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| 指標 | 2012年度 | 2022年度 | 成長率 |
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| 放デイ利用児童数 | 約53,600人 | 約306,700人 | 約5.7倍 |
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| 児発利用児童数 | (基準年) | 約15.1万人 | 約3.2倍 |
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| 放デイ事業所数 | 約2,900か所 | 約19,300か所 | 約6.7倍 |
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| 障害児通所支援 全体利用児童数 | - | 約45.7万人 | 拡大中 |
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出典/厚生労働省・こども家庭庁・国民健康保険団体連合会の各公表データ(関連資料)
3指標すべてが右肩上がりというのは、市場として非常に健全な状態です。需要(利用児童数)が伸び、それに応えて供給(事業所数)が増え、市場規模(総費用額)も拡大している。この三拍子が揃った成長市場は、参入を検討する価値が十分にあります。
障害児通所支援が成長を続ける3つの背景
なぜ障害児通所支援の市場は、これほど急速に成長してきたのでしょうか。その背景には、社会的な3つの要因があります。
発達障害の認知・診断の広がり
1つ目の背景は、発達障害に対する社会的な認知と理解の広がりです。かつては見過ごされていた発達の特性が、早期に気づかれ、診断につながるケースが増えました。「療育を受けさせたい」という保護者の意識が高まったことで、潜在的だったニーズが顕在化し、利用児童数の急増につながっています。
共働き世帯の増加と預かりニーズ
2つ目の背景は、共働き世帯の増加です。共働きが当たり前になるなか、放課後や長期休暇に子どもを安心して預けられる場所へのニーズが高まりました。放課後等デイサービスは、療育の場であると同時に、共働き家庭を支える役割も担っています。送迎サービスを提供する事業所も多く、働く保護者にとって心強い存在になっています。
制度・報酬の整備
3つ目の背景は、制度と報酬体系の整備が進んだことです。障害児通所支援は児童福祉法に基づく公的サービスであり、報酬改定のたびに支援の質を高める仕組みが整えられてきました。重度の障害や医療的ケアが必要な児童への支援を評価する加算なども新設され、事業者が適切に投資・運営すれば報われる仕組みが強化されています。制度の後押しが、市場の安定的な成長を支えています。
この3つの背景は、いずれも一過性のブームではなく、社会構造の変化に根ざしたものです。発達障害への理解、共働きの増加、制度の整備――どれも今後も続く流れです。だからこそ、この市場の成長は「一時的」ではなく「持続的」だと考えられます。
今後の市場予測と参入チャンス
すでに大きく成長した障害児通所支援の市場ですが、今後はどうなるのでしょうか。市場の見通しと、参入を考えるうえで知っておくべき変化を解説します。
グレーゾーン児童への支援ニーズ拡大
今後の成長を牽引すると見込まれるのが、いわゆる「グレーゾーン」の子どもたちへの支援ニーズです。医師による明確な診断はないものの、発達に気がかりな点がある子どもは数多くいます。診断の有無にかかわらず療育的な支援を求める声が増えているため、対象となる子どもの裾野はさらに広がると予想されます。潜在的な需要は、まだ大きく残されています。
公費に支えられた市場の継続性
障害児通所支援は、売上の大半が公費でまかなわれる制度ビジネスです。景気に左右されにくく、需要が制度によって継続的に生み出されるため、市場の安定性が高いのが特徴です。報酬改定による単価の変動はあるものの、市場規模そのものは、社会的ニーズの高まりを背景に拡大基調が続くと見込まれています。
一方で進む「淘汰」と質の二極化
成長市場である一方、注意すべき変化も起きています。事業所数が急増した結果、地域によっては供給過多となり、支援の質が低い事業所は淘汰されるという二極化が進んでいます。国も支援の質を重視する方向に舵を切っており、質の高い療育を提供できる事業所だけが生き残る時代に入りつつあります。
つまり、これからの参入で成功するには、「成長市場だから誰でも儲かる」のではなく、勝てるエリアを選び、質の高い支援を提供できるかが鍵になります。市場全体の成長に乗りつつ、競争を勝ち抜く戦略が求められます。
「成長市場=簡単に儲かる」と考えるのは危険です。市場が伸びているからこそ参入も増え、競争は激化しています。大切なのは、データに基づいて需要のあるエリアを見極め、質の高い支援で選ばれる事業所になること。この見極めが、成功と失敗を分けます。
成長市場への参入はFC活用が最短ルート
成長を続ける障害児通所支援の市場ですが、競争の激化と質の二極化を踏まえると、参入には戦略が欠かせません。そこで有力な選択肢となるのが、フランチャイズ(FC)の活用です。
飽和エリアと成長エリアの見極めが鍵
事業所数が急増したいま、参入の成否を最も左右するのが立地選びです。すでに供給過多のエリアに出店すれば、利用者の取り合いになり苦戦します。逆に、需要がありながら事業所が不足しているエリアを見つけられれば、成長市場の追い風を最大限に受けられます。この見極めには、地域ごとの需要と供給を分析するノウハウが必要です。
FCなら市場データに基づく出店判断ができる
フランチャイズを活用する最大のメリットは、本部が蓄積した市場データと出店ノウハウを使えることです。多数の事業所を展開してきた本部は、どのエリアに需要があり、どう運営すれば黒字化できるかのデータを持っています。未経験で市場分析が難しい個人でも、本部の知見を活用すれば、勝てるエリアでの出店判断が可能になります。指定申請や人材確保、加算取得といった専門的な実務もサポートを受けられます。
ブロッサムの実績(赤字撤退ゼロ・76拠点)
放課後等デイサービスを展開するブロッサムグループは、全国76拠点超を運営しながら「赤字撤退ゼロ」という実績を持っています。これは、成長市場のなかで「勝てるエリア」を見極め、質の高い運営を実現してきた証です。定員10名のモデルで月商350万円・営業利益100万〜170万円という収益実績もあり、市場の成長を着実に収益につなげています。
成長市場の追い風を受けつつ、競争の激化という逆風を乗り越える。そのための最短ルートが、実績あるFC本部のノウハウを活用することなのです。
市場が成長していても、出店エリアを間違えれば苦戦します。逆に、データに基づいて勝てる場所を選べば、成功の確率は大きく高まります。ブロッサムの「赤字撤退ゼロ」は、まさにこのエリア戦略と運営ノウハウの成果です。成長市場を確実にものにしたい方には、心強い選択肢になります。
障害児通所支援の市場規模に関するよくある質問
- 障害児通所支援の市場規模はどのくらいですか?
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放課後等デイサービスと児童発達支援を合わせた費用額(市場規模)は、近年5,000億円規模にまで拡大しています。障害福祉サービス全体の予算もこの10年で2倍以上に増えており、なかでも障害児サービスの伸びは際立っています。市場規模そのものを表す総費用額は、毎年右肩上がりの成長を続けています。
- 放課後等デイサービスの利用児童数はどのくらい増えていますか?
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放課後等デイサービスの利用児童数は、2012年度の約53,600人から2022年度の約306,700人へと、約5.7倍に増加しました。児童発達支援も2012年度比で約3.2倍に増えており、障害児通所支援全体の利用児童数は2022年度時点で約45.7万人にのぼります。発達支援へのニーズの高まりを背景に、急成長を続けています。
- 事業所数が増えていて、もう参入は遅いのでしょうか?
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市場全体では事業所数が増えていますが、地域によって需給バランスは大きく異なります。供給過多のエリアがある一方、需要がありながら事業所が不足しているエリアも残されています。グレーゾーンの子どもへの支援など潜在需要も拡大しているため、勝てるエリアを見極めて質の高い支援を提供できれば、今からの参入でも十分に成功の可能性があります。
- なぜ障害児通所支援の市場はこれほど成長したのですか?
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主な背景は3つあります。発達障害への社会的な認知と理解が広がり療育ニーズが顕在化したこと、共働き世帯の増加で放課後の預かりニーズが高まったこと、そして制度・報酬体系の整備が進んだことです。これらはいずれも一過性のブームではなく社会構造の変化に根ざしているため、成長は持続的だと考えられます。
- 成長市場に参入するにはどうすればよいですか?
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競争が激化するなかで成功するには、データに基づく立地選びと、質の高い支援の提供が鍵です。未経験で市場分析が難しい場合は、フランチャイズの活用が有力な選択肢になります。本部が蓄積した市場データと出店ノウハウを使えば、勝てるエリアでの出店判断ができ、指定申請や人材確保などの専門実務もサポートを受けられます。
まとめ|障害児通所支援は持続的に成長する有望市場
この記事のポイント
- 障害児通所支援(放デイ+児発)の市場規模は5,000億円規模に拡大
- 放デイ利用児童数は10年で5.7倍、事業所数は6.7倍に成長
- 成長の背景は「発達障害の認知拡大・共働き増加・制度整備」
- 今後もグレーゾーン児童の需要拡大で成長は持続的と見込まれる
- 競争激化のなか、勝てるエリアの見極めにはFC活用が最短ルート
障害児通所支援は、利用児童数・事業所数・総費用額のすべてが過去10年で大きく成長した有望市場です。発達障害への認知拡大や制度の整備に支えられ、その成長は今後も持続的だと見込まれます。一方で競争も激化しており、これからの参入では「勝てるエリアの見極め」と「質の高い支援」が成功の鍵を握ります。成長市場の追い風を確実にものにするなら、実績あるFCのノウハウ活用が有効な選択肢です。
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成長市場は、正しく参入すれば大きなチャンスになります。鍵は「データに基づくエリア選び」と「実績あるノウハウ」。市場の追い風を確実に味方につけたい方は、まず具体的なデータを見にきてください。一緒に勝てる戦略を考えましょう。