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千葉県における放課後等デイサービスの動向レポート

監修者

ブロッサムグループ株式会社
代表取締役 福留 忠義

ブロッサムグループ株式会社(ブロッサムジュニア)の代表取締役社長であり、同サイトの監修者を務める福留 忠義氏。
飲食・営業畑で培った店舗運営と人材育成の経験を活かし、2018年に「ブロッサムジュニア」を立ち上げる。2019年に本格的にフランチャイズ展開を開始。
わずか6年で全国70事業所以上に拡大した成長、「不採算撤退ゼロ」を達成。
2025年6月現在、全国に76 事業所を展開しており、3ヶ年で100事業所増へ拡大することを目指す。
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放課後等デイサービス(以下「放デイ」)は、学校通学中の障害のある子どもに対して、放課後や休日に療育や遊びの場を提供する通所支援事業です。千葉県では重症心身障害や医療的ケアを必要とする児童も対象となるなど、量的な確保と質の維持が課題になっています。市町村計画や県計画を横断して動向を整理したところ、以下のような傾向が読み取れます。

目次

供給側の状況:施設数と定員数

自治体ごとに整備されている児童発達支援・放デイの施設数と利用定員は以下のとおりです。表中の「不足状況」は市町村計画中の令和7年度(2025 年)時点の需要見込みと現有定員数を比較した評価です。

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市区町村サービス種別施設数定員合計不足状況
千葉市児童発達支援1691,607不足
放課後等デイサービス1811,726非常に不足
船橋市児童発達支援66768非常に不足
放課後等デイサービス80780非常に不足
市川市児童発達支援73647不足
放課後等デイサービス89685非常に不足
松戸市児童発達支援81735足りている
放課後等デイサービス97885不足
柏市児童発達支援54510非常に不足
放課後等デイサービス72495非常に不足
市原市児童発達支援21205非常に不足
放課後等デイサービス33225非常に不足
流山市児童発達支援43440非常に不足
放課後等デイサービス41335非常に不足
八千代市児童発達支援36312非常に不足
放課後等デイサービス46373非常に不足
習志野市児童発達支援27295不足
放課後等デイサービス35285非常に不足
浦安市児童発達支援24215不足
放課後等デイサービス27240 (推定)不足または非常に不足

不足状況は各自治体計画が示す令和7年度需要見込みと現有定員の差から判定されたもの。浦安市の放デイは資料が部分的に欠けているため推定。

供給状況のポイント

  • ほとんどの市で供給が追い付いておらず、特に放デイは「非常に不足」と評価される自治体が多い。これは施設数が増えている一方で、利用希望者の伸びに追いついていないためである。
  • 松戸市のみ児童発達支援の定員が概ね足りているとされるが、放デイはやはり不足している。松戸市計画では令和3年度から令和5年度にかけて放デイ事業所数が12→16か所へ増加しており、今後も増加見込みであると記載されている。
  • 柏市・市原市・流山市・八千代市では児童発達支援も放デイも非常に不足しており、供給基盤の整備が急務とされる。

需要側の動向:利用者数の現状と見通し

次に、令和4年度(2022 年度)実績と令和7年度(2025 年度)見込の利用者数を比較した。千葉県障害児者福祉計画によれば、ほぼすべての自治体で利用者数が大きく増加する見込みである。

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市区町村児童発達支援利用者(2022→2025)増加率放デイ利用者(2022→2025)増加率備考
千葉市1,689→2,098人約24%増2,222→3,122人約41%増需要増加が非常に大きいと評価される
船橋市852→1,323人約55%増1,234→1,752人約42%増見込量に対し供給が非常に不足
市川市423→734人約73%増931→1,052人約13%増放デイの増加幅は小さいが施設不足は深刻
松戸市532→624人約17%増924→932人約1%増需要増加は比較的緩やかだが既存施設も不足
柏市624→869人約39%増940→1,137人約21%増需要増に対し供給は非常に不足
市原市305→485人約59%増666→866人約30%増重症心身児を受け入れる体制づくりも課題
流山市435→692人約59%増455→628人約38%増児童発達支援・放デイとも需要の伸びが大きい
八千代市446→794人約78%増614→905人約47%増県内で最も大きな増加率を示す
習志野市291→358人約23%増530→665人約25%増中規模だが増加ペースは高い
浦安市244→275人約13%増363→410人約13%増需要増は比較的穏やか

県全体で見ると、児童発達支援は 8,796→11,548人、放デイは 12,703→16,849人 と増加が見込まれており、いずれも30%以上の伸びになる。県計画ではこの伸びを「非常に増加」と表現している。

需要動向のポイント

  • 需要の伸びは非常に大きい自治体が多く、特に八千代市(放デイで約47%増)、船橋市(約42%増)、千葉市(約41%増)が顕著。人口増加や障害児の特性の変化が背景にあると考えられる。
  • 松戸市は既に施設数が比較的多いためか、放デイ利用者の伸びは約1%と穏やか。ただし、実績でも令和3年度から令和8年度にかけ利用延べ人数が毎年増加しているため、需要は緩やかに増え続ける可能性が高い。
  • 市原市・流山市・柏市など都市周縁部では児童発達支援・放デイともに50%前後の増加が見込まれており、施設整備のスピードが追いついていない。

全県的な課題と今後の方向性

1. 供給不足の解消と圏域バランス

千葉県の第3期障害児福祉計画では、圏域ごとに提供体制を整備する方針が示されている。県は市町村単位の需給バランスだけでなく、隣接市を含む圏域での不足を補完するよう求めている。都市部に利用者が集中する一方で、郊外では事業所の整備が遅れがちであり、県として広域的な整備支援が必要である。

2. 人材と質の確保

計画では、量的拡大と同時に「支援の質の維持・向上」が課題として指摘されている。柏市の計画では、放デイが増加する局面で支援の質の維持を課題と明記しており、指導員の研修や専門性向上が必要とされる。医療的ケアや重症心身障害児を受け入れる事業所の拡充も不可欠であり、看護職員の確保や設備改修が求められる。

3. 需要の高度化への対応

松戸市の計画では、重症心身児や医療的ケア児の受け入れ環境整備が掲げられている。これは他市でも共通課題となりつつあり、個別支援計画の高度化、専門職連携、家族支援機能などを備えた質の高い事業所が求められる。

4. 利用環境と連携

放デイは学校・家庭と連携して子どもの生活を支えるものである。県の計画では保育所等訪問支援や短期入所など他の障害児支援サービスとの連携も重視され、放デイ単独ではなく複数サービスを組み合わせた支援が推進されている。福祉・教育・医療のネットワーク強化が重要である。

おわりに

本レポートでは、千葉県および主要市町村の放課後等デイサービスに関する供給状況と需要見通しを整理した。ほとんどの自治体で需要の増加に供給が追い付いておらず、今後は施設数の増加と人材確保、質の向上が同時に求められることが確認できる。県全体で見ると、令和4年度から令和7年度にかけて放デイ利用者が約32%増加する見込みであり、行政は圏域単位での整備支援を強化する必要がある。一方で、利用者数の伸びが穏やかな自治体もあり、過剰整備を避けるためにも需要動向を精査しながら柔軟に対応することが望まれる。

参考サイト

千葉県 https://www.pref.chiba.lg.jp/shoufuku/8-keikaku/documents/05daisannbu.pdf

千葉市 https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/koreishogai/jiritsu/keikaku/documents/yonnbunishou.pdf

船橋市

https://www.city.funabashi.lg.jp/kenkou/shougaisha/010/p124345_d/fil/keikaku.pdf

市川市

https://www.city.ichikawa.lg.jp/common/wel05/file/0000453263.pdf

松戸市

https://www.city.matsudo.chiba.jp/shisei/keikaku-kousou/dai4jikeikaku.files/keikaku.pdf

柏市

https://www.city.kashiwa.lg.jp/documents/4679/plan.pdf

市原市

https://prdurbanosichapp1.blob.core.windows.net/common-article/655854114a7ba14f91a55018/06_%E7%AC%AC%EF%BC%93%E7%B7%A8%EF%BC%88%E9%9A%9C%E5%AE%B3%EF%BC%88%E5%85%90%EF%BC%89%E7%A6%8F%E7%A5%89%E8%A8%88%E7%94%BB%EF%BC%89.pdf

八千代市

https://www.city.yachiyo.lg.jp/uploaded/attachment/28881.pdf

習志野市

https://www.city.narashino.lg.jp/material/files/group/56/dai7kisyougaihukushikeikaku-dai3kisyougaijihukushikeikaku.pdf

浦安市 https://www.city.urayasu.lg.jp/res/projects/defaultproject/page/001/042/266/fukushikeikaku.pdf

https://h-navi-biz.jp/marketing/6063

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この記事を書いた人

ブロッサムグループ株式会社メディア&SNS戦略事業部は、社会貢献性が高く、注目を集める福祉事業。なかでも「ブロッサムジュニア」は、発達に特性のある子供を対象に、0~6歳向けの「児童発達支援」と、7~18歳向けの「放課後等デイサービス」の専門情報を発信するブログと公式SNSを運営。市場動向や成功事例、資金計画のコツをわかりやすく届け、オーナー候補の信頼を育むとともに、SEOとデータ分析でリード獲得を最大化。さらに、コンテンツマーケティングと動画施策でブランド価値を高め、コミュニティ形成を支援します。

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