放課後等デイサービスの倒産が増えてるって聞いたけど、実際どのくらいの事業所が潰れてるんだろう?うちも大丈夫かな…
放課後等デイサービスの倒産件数が過去最多を更新し続けていると聞くと、これから開業を検討している方も、すでに運営している方も不安になりますよね。
結論から言うと、放課後等デイサービスの倒産件数は2024年に過去最多の30件を記録しています。ただし、事業所の総数は2万を超えており、「正しく経営すれば安定する事業」であることも事実です。
この記事では、放課後等デイサービスの廃業率・倒産件数の推移データ、廃業に至る5つの原因、そして生存率を高めるための具体的な経営戦略まで、データに基づいて解説していきます。
目次
放課後等デイサービスの廃業率・倒産件数の推移データ
まずは、放課後等デイサービスの倒産や経営状況に関する客観的なデータを確認しておきましょう。
放課後等デイサービスの倒産件数の推移(2012年〜2024年)
東京商工リサーチの調査によると、放課後等デイサービスを含む「児童福祉事業」の倒産件数は以下のように推移しています。
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| 年 | 倒産件数 | 前年比 | 備考 |
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| 2018年 | 5件 | — | 事業所数1万超え |
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| 2019年 | 8件 | +60% | 報酬改定の影響 |
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| 2020年 | 7件 | -12.5% | コロナ関連支援で一時減少 |
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| 2021年 | 6件 | -14.3% | コロナ特例措置の継続 |
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| 2022年 | 14件 | +133% | 過去最多を更新(帝国DB調べ) |
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| 2023年 | 25件 | +78.6% | 支援縮小・物価高の影響 |
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| 2024年 | 30件 | +20% | 再び過去最多を更新(TSR調べ) |
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2022年以降、倒産件数が急増していることがわかります。特に2024年は30件と過去最多を大幅に更新し、負債総額も約79億円と前年の約6.8倍に膨らみました。この急増の背景には、コロナ関連の支援策が終了したことや物価高・人件費高騰の影響があります。
赤字事業所の割合はどのくらい?
倒産に至らなくても、赤字経営の事業所はかなりの割合に上ります。福祉医療機構(WAM)の調査データをもとに、赤字事業所割合の推移を見てみましょう。
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| 年度 | 赤字事業所割合 | 利益率(全体平均) |
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| 2019年度 | 約42% | 4.8% |
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| 2020年度 | 約37% | 5.9%(コロナ特例の上乗せ効果) |
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| 2021年度 | 約45% | 5.2% |
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| 2022年度 | 約47% | 4.5%(物価高の影響) |
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放課後等デイサービスの約4〜5割が赤字という状況が続いています。全体の平均利益率はプラスですが、黒字の事業所が利益を押し上げているだけで、赤字組は慢性的な経営難に陥っているケースが多いんです。
事業所数は増加しているのに倒産も増えている理由
放課後等デイサービスの事業所数は2023年時点で約2万カ所を超え、2012年の約3,600カ所から10年間で約5.5倍に急増しました。市場全体は成長しているのに、なぜ倒産も増えるのでしょうか。
その答えは「参入の容易さと経営の難しさのギャップ」にあります。放課後等デイサービスは参入障壁が比較的低い一方で、利用者の確保、人材の採用、制度への対応といった経営の難易度は決して低くありません。参入しやすさに惹かれて安易に開業した事業所が、経営力不足で淘汰されているのが実情です。
つまり「増えているから安心」ではなく、「増えているからこそ、しっかり差別化できないと生き残れない」というのが現実なんですね。
放課後等デイサービスが廃業・倒産する5つの原因
倒産した事業者の原因を分析すると、明確なパターンが見えてきます。帝国データバンクが倒産理由を公開した29社のデータと、東京商工リサーチの2024年分析をもとに、主な原因を5つに整理しました。
原因① 利用者の確保ができない(倒産理由の約35%)
倒産原因で最も多いのが「利用者の低迷」で、全体の約34.5%を占めています。放課後等デイサービスの収益は利用者数に直結するため、定員に対して稼働率が50%を下回ると、人件費や家賃をカバーできなくなります。
事業所数が2万を超えた現在、地域によっては供給過剰の状態が生まれており、「開業すれば自然に利用者が集まる」という時代は終わっています。相談支援事業所や特別支援学校との地道な関係構築、保護者からの口コミ獲得など、放デイ特有の集客力が問われるようになりました。
原因② 法令違反・コンプライアンス違反(倒産理由の約27〜31%)
2024年の児童福祉事業倒産30件のうち、コンプライアンス違反が原因だったものは8件で全体の26.6%を占めました。帝国データバンクの過去データでも法令違反は約31%に上ります。
主な法令違反の内容
- 障害児給付費の不正受給(水増し請求)
- 児童発達支援管理責任者の未配置にもかかわらず出勤簿を偽装
- サービス利用実績がないのに利用があったように記録を改ざん
- 不適切な人員配置による施設内の事故・トラブル
不正は一時的に利益を生んでも、行政処分(指定取消し)によって事業継続が不可能になります。短期的な利益のために法令を軽視する経営は、結局は自分の首を絞めるだけです。
原因③ 人材不足・採用難
放課後等デイサービスの運営には、児童発達支援管理責任者(児発管)、児童指導員、保育士など、専門資格を持ったスタッフが不可欠です。しかし福祉業界は慢性的な人手不足で、特に児発管の採用は全国的に厳しい状況が続いています。
人員基準を満たせなくなると減算が適用され、さらに収益が悪化するという悪循環に陥ります。2024年の倒産でも「人手不足関連」が4件発生しており、採用戦略の欠如が致命傷になるケースが増えてきました。
原因④ 報酬改定への対応遅れ
放課後等デイサービスの報酬は3年ごとに改定されます。加算要件の変更や基本報酬の見直しに対して、素早く経営を調整できない事業所は収益が急落するリスクを抱えています。
たとえば2024年の報酬改定では、サービス提供時間による報酬区分の見直しが行われ、短時間利用の報酬が引き下げられました。こうした変更を事前にキャッチし、運営体制やプログラムを先手で調整できるかどうかが、生き残れるかの分岐点になります。
原因⑤ 資金繰りの悪化
放課後等デイサービスの報酬は国保連を通じて支払われるため、サービス提供から入金まで約2ヶ月のタイムラグがあります。開業直後は利用者も少なく、この期間の運転資金が不足してショートするパターンが目立ちます。
物価高や人件費上昇が重なった2023〜2024年は、経営体力の乏しい小規模事業者ほど資金繰りに苦しむ傾向が顕著になりました。開業時に十分な運転資金(最低6ヶ月分)を確保しているかどうかが、存続の明暗を分けています。
2024年報酬改定で放課後等デイサービスの廃業リスクはどう変わった?
2024年度に実施された障害福祉サービス等報酬改定は、放課後等デイサービスの経営環境を大きく変えるものでした。この改定が廃業リスクにどう影響するのか、ポイントを押さえておきましょう。
時間区分の導入による売上への影響
2024年改定の大きな変更点が、サービス提供時間による報酬区分の見直しです。放課後の短時間利用(平日3時間未満など)の報酬が引き下げられ、長時間の支援を行う事業所にメリットが出る設計になっています。
この変更により、「とりあえず預かるだけ」の事業所は収益が大きく目減りします。一方で、放課後にしっかり療育プログラムを組んで長時間支援を提供できる事業所にとっては、むしろ報酬面で有利になった側面もあります。
総合支援型・特定プログラム特化型の2類型化
放課後等デイサービスは「総合支援型」と「特定プログラム特化型」の2類型に再編されました。総合支援型は4つの基本活動(自立支援・生活能力向上・社会性発達・余暇活動)をバランスよく提供する形態、特定プログラム特化型はリハビリや専門的なプログラムに特化する形態です。
どちらの類型を選択するかによって求められる人材や設備が変わるため、自事業所の強みと地域ニーズに合った類型を選ぶ判断力が問われています。この判断を誤ると、基本報酬の減額や加算が取れないリスクに直結します。
今後さらに淘汰が進む可能性
少子化の中で事業所数が増加し続けている現状に対し、国は「質の高い事業所を残し、質の低い事業所を淘汰する」方向に舵を切っています。コンプライアンス関連の減算(虐待防止措置未実施減算、身体拘束廃止未実施減算など)も新設・強化されており、制度対応ができない事業所は今後さらに厳しくなるでしょう。
逆に言えば、制度改定にしっかり対応し、質の高い療育を提供できる事業所にとっては、競合が減ってチャンスが広がる局面でもあるんです。
放課後等デイサービスの生存率を高める5つの経営ポイント
廃業リスクを回避し、長期的に安定した経営を実現するための具体策を5つにまとめました。すでに運営中の方も、これから開業する方も参考にしてみてください。
ポイント① 加算を最大限に取得して報酬単価を上げる
放課後等デイサービスの収益を左右するのが「加算」の取得状況です。専門的支援加算、個別サポート加算、児童指導員等加配加算、処遇改善加算など、取れるはずの加算を見逃している事業所は少なくありません。
黒字の事業所と赤字の事業所では、加算の取得数に明確な差があります。基本報酬だけでは利益率の確保が難しい構造になっているからこそ、「どの加算を取れるか」を常に最新の状態で把握しておくことが生命線になります。
ポイント② 児童発達支援との多機能型で集客を安定させる
放課後等デイサービスと児童発達支援(児発)を同じ事業所で運営する「多機能型」は、集客を安定させる有効な手段です。未就学児が児発で通い始め、小学校入学後にそのまま放デイに移行するため、長期間の利用が見込めます。
この仕組みは、新規の利用者獲得だけに頼らない「継続利用モデル」を作れるのが強みです。集客コストも抑えられ、稼働率の安定に直結しますよ。
ポイント③ 専門性のある療育プログラムで差別化する
事業所数が2万を超えた今、「ただ預かるだけ」の事業所は淘汰の対象です。保護者が選ぶ時代になったからこそ、「うちの子にはこの教室の療育が必要だ」と思ってもらえる専門性が求められます。
運動療育、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、学習支援、音楽療育など、自事業所の強みとなるプログラムを確立しましょう。専門性の高さは加算の取得にもつながり、報酬面でもプラスに働きます。
ポイント④ コンプライアンス体制を整備する
倒産原因の約3割がコンプライアンス違反であることを考えると、法令遵守の体制整備は「守り」の経営の最重要項目です。具体的には以下を徹底しましょう。
- 人員配置基準を常に満たしているか月次で確認する
- 請求業務のダブルチェック体制を構築する
- 虐待防止委員会の定期開催と記録保管
- BCP(業務継続計画)の策定と年1回以上の訓練
- 身体拘束の適正化に関する研修の定期実施
2024年からは「虐待防止措置未実施減算」「BCP未策定減算」が新設されており、体制不備は減算として直接的に収益を削ります。
ポイント⑤ フランチャイズ加盟で経営リスクを分散する
ここまで見てきた廃業原因(集客力不足、制度対応の遅れ、人材不足)は、いずれもフランチャイズ本部のサポートで大幅にリスク軽減が可能な領域です。
実績のあるFC本部に加盟することで、集客ノウハウ、報酬改定への即時対応、採用支援、研修制度など、個人開業では得られないバックアップ体制を手に入れることができます。特に開業初期の「最も潰れやすい時期」を安全に乗り越えるための仕組みとして、FCは有効な選択肢になりますよ。
フランチャイズ加盟と個人開業では廃業率にどれだけ差がある?
放課後等デイサービスの廃業リスクを考えるうえで見逃せないのが、「フランチャイズ加盟」と「個人開業」での生存率の違いです。
個人開業のリスクが高くなる3つの理由
先ほど整理した廃業原因を振り返ると、個人開業ではリスクが集中しやすい構造が見えてきます。
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| 廃業原因 | 個人開業のリスク度 | FC加盟のリスク度 | 差が生まれる理由 |
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| 利用者の低迷 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | FC本部の集客ノウハウ・ブランド力で初期集客が安定 |
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| 法令違反 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | FC本部が請求業務やコンプラ体制をチェック |
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| 人材不足 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | FC本部の採用支援・研修制度を活用できる |
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| 報酬改定対応 | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | 改定情報を本部が一括分析し、対応策を共有 |
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| 資金繰り悪化 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 黒字化が早く運転資金の持ち出し期間が短い |
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個人開業では、これらのリスクすべてを自分一人で管理しなければなりません。福祉業界に精通している方なら対処できる部分もありますが、未経験からの参入では「知らなかった」が命取りになりかねない領域です。
「不採算撤退ゼロ」のFC本部が存在する理由
業界全体で赤字事業所が約4〜5割、倒産が過去最多を更新し続けている中で、全国76拠点を展開しながら「不採算による撤退ゼロ」を実現しているFC本部があります。ブロッサムジュニアです。
なぜこのような実績が可能なのか。それは以下の仕組みが揃っているからです。
- 児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型を標準採用し、長期利用を前提とした集客モデルを構築
- 開業前の研修から開業後のSV訪問まで、一貫したサポート体制でオーナーを支援
- 報酬改定や制度変更への対応を本部が一括で分析・通知し、加盟店が即座に反映できる体制
- オーナーの裁量を認めつつ、経営の「型」を提供することで自由度と安定性を両立
廃業率のデータを見て不安を感じている方こそ、「どの環境で開業するか」の選択が重要です。FC加盟は廃業リスクに対する最大の保険になりえます。
業界全体の数字だけを見ると怖くなりますが、正しいパートナーを選べばリスクは大幅にコントロールできるということですね。
放課後等デイサービスの廃業率に関するよくある質問
- 放課後等デイサービスの廃業率は具体的に何%ですか?
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公式な「廃業率」の統計はありませんが、2024年の児童福祉事業の倒産件数は30件(東京商工リサーチ調べ)で過去最多です。事業所数が約2万カ所であるため、倒産率は約0.15%と低い数値ですが、法的整理に至らない廃止(自主廃業)を含めると実質的な撤退率はこの数倍になると推定されます。WAMの調査では約4〜5割が赤字経営というデータもあります。
- 放課後等デイサービスが潰れる最大の原因は何ですか?
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最大の原因は「利用者の低迷」で、倒産理由の約34.5%を占めています。次いで「法令違反(コンプライアンス違反)」が約27〜31%です。集客力の不足と不正経営が、廃業の二大要因になっています。
- 2024年の報酬改定で放課後等デイサービスは潰れやすくなりましたか?
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サービス提供時間が短い事業所にとっては報酬が下がるため、経営が厳しくなる可能性があります。一方、しっかりした療育プログラムを提供して長時間支援を行っている事業所にとっては、むしろ追い風です。質の高い支援を提供する事業所には有利な制度設計に変わっています。
- 放課後等デイサービスの開業はまだ間に合いますか?将来性はありますか?
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利用児童数は年々増加を続けており、市場としての成長は継続しています。ただし事業所間の競争は激化しているため、「差別化できる療育」「安定した集客モデル」「制度対応力」を備えた上で参入することが重要です。質の低い事業所が淘汰される分、質の高い事業所にとってはチャンスが広がっている状況です。
- フランチャイズに加盟すれば廃業を避けられますか?
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FC加盟自体が廃業を100%防ぐわけではありませんが、集客支援、制度対応サポート、研修制度などにより廃業リスクは大幅に下がります。FC本部の選び方が重要で、「既存加盟店の撤退率」「開業後のサポート頻度」「報酬改定への対応実績」などを確認して選ぶことが大切です。
まとめ
この記事のポイント
- 児童福祉事業の倒産件数は2024年に過去最多の30件を記録し、増加傾向が続いている
- 放課後等デイサービスの約4〜5割が赤字経営(WAM調査)
- 廃業の主な原因は「利用者の低迷(約35%)」と「法令違反(約27〜31%)」
- 2024年報酬改定では質の高い支援を行う事業所が有利な制度設計に変化
- 生存率を高めるには、加算の最大化、多機能型運営、専門性のある療育、コンプラ体制整備が重要
- FC加盟は廃業リスクを大幅に下げる有効な手段。不採算撤退ゼロのFC本部も存在する
放課後等デイサービスの廃業・倒産のデータを見ると不安を感じるかもしれません。しかし、倒産の多くは「経営力不足」や「コンプライアンス違反」が原因であり、正しい経営と質の高い療育を実践できれば、安定した事業運営は十分に可能です。
「リスクを最小限にしながら放課後等デイサービスを開業したい」と考えている方は、実績のあるFC本部の説明会に参加して、具体的な収支データやサポート内容を確認してみてはいかがでしょうか。ブロッサムジュニアでは全国76拠点の運営実績と、不採算撤退ゼロのノウハウをもとに、安定経営を実現するための支援を提供しています。